コロナウイルスの流行、そして東京オリンピックの延期により、一部M&Aサイトでは民泊の売却案件が大量に掲載され始めています。
価格相場はまだ定まっておらず、10~255万円と幅が大きいです。
各案件の情報としては、売上高や営業利益、売却希望価格、売却希望時期、所在地、交渉対象(個人・法人など)などが閲覧できるほか、ビジネスモデルや譲渡理由などについて詳細が記載してある案件も少なくありません。
譲渡理由は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でキャンセルが相次いだことで当面の運転資金を工面するため、融資の返済が困難になる前に売却したい、といった理由も目立っています。
どのような状況かが気になる方は一例として「TRANBI」というM&Aサイトを参考にご覧ください。
民泊M&Aの実用性とメリットとは?
民泊のM&Aという言葉に聞き覚えがある方は少ないと思いますが、要するに民泊の所有権の売買です。
何らかの理由で民泊の経営がままならなくなった民泊オーナーが所有権を売って、不動産投資の出口戦略としているわけです。
とはいえ、出口戦略としても不十分な点が目立つのも否めません。
10~255万円という安い価格ではリターンを得ることはできませんし、掲載している間も固定費がかかっていますので、かえって赤字になる可能性が高いです。
なので、売り手として掲載することはあまりオススメできません。
掲載して買い手を探すのはデメリットが大きいですが、買い手としてはそんなに悪い話ではありません。
1から民泊を開業するよりも安く済みますし、所有権の譲渡であれば許可申請をやり直すことありません。
所有者が変わるだけで経営者が変わらないため、引き続き同じ許可番号で民泊を運営することができるわけです。
新型コロナウイルスが蔓延し宿泊事業が打撃を受けている現在、すぐにマネタイズすることは難しいですが、平常時よりも安く購入できるのは最大のメリットです。
コロナで価格が最低になっているときに購入し、現状が終息した後や1年後のオリンピックで売り出していけば収益を最大化することも可能です。
オリンピックに合わせて民泊を開業して収益を得たい方、または安いコストで事業拡大を図りたい方にとっては有意義な投資になる可能性がありますので、興味のある方は1度覗いてみていかがでしょうか?