民泊といえばAirbnbですが、このサイトに影響を受け、民泊の掲載を始めたホテル向け宿泊予約サイトがあります。
それがブッキングドットコム(Booking.com)です。
このサイトもAirbnbに負けず劣らず、世界中で利用されており、掲載されている物件には様々な国籍の観光客が集まってきています。
Airbnbかブッキングドットコム、あるいは両方を使いこなすことが民泊運営者の登竜門といっても過言ではないのですが、中には、
「ブッキングドットコムの売上がなかなか上がらないんだよね……」
という方もいらっしゃることでしょう。
そして、検索して出てくる人気の宿を見て、
「どんな風に運営しているんだろう?」
に気になっている方をいらっしゃると思います。
なのでこの記事では、あなたが気になっている他の人のブッキングドットコム運営方法について、弊社なりのやり方についてお話していきます。
売上・収益が伸び悩んでいて、他の人や業者の運営方法を聞きたい!という方にとっては、非常に役に立つ記事になっていますので、ブッキングドットコムでもっと稼ぎたいという方はぜひ最後までお読みください。
目次
知らない人のための「ブッキングドットコムとは?」
booking.com本社はオランダのアムステルダムにある
この記事をお読みになっている方々ならばもうご存知かと思いますが、1度ブッキングドットコムについておさらいしておきましょう。
「もう知ってるよ」という方は読み飛ばしていただいて、次の見出しへスクロールしてください。
さて、ブッキングドットコムは世界中にユーザーを持つ世界最大級のOTA(オンライン宿泊予約)サイトです。
2000年代まではホテルのみの掲載でしたが、2010年からバケーションレンタル(民泊)の台頭が起こり、現在では民泊の掲載も可能になっています。
2018年には民泊新法での物件掲載も可能になりました。
しかし、管理画面のUIや料金設定や在庫設定のやり方などはホテルのみだった当時のシステムそのままですので、Airbnbに慣れた方の中には不便さを感じる場面が多くあります。
使いにくさはあれど、その規模はAirbnbに並ぶワールドワイドなサイトですので、登録しておいて損はありません。
当サイトの特徴としては掲載されている物件の種類の豊富さにあります。
アパートメントや家族経営のB&B(朝食・ベッドのみの小規模な宿泊形態)、5つ星の高級ホテルやリゾートはもちろんのこと、ツリーハウスやイグルーと呼ばれる民族的な宿泊施設まで、様々な宿泊施設が掲載されています。
これがイグルー。日本でいう「かまくら」に近い
民泊がすぐに掲載可能になったのも納得の柔軟性がブッキングドットコムの特徴です。
覚えなきゃ運営できない!?ブッキングドットコムの主な操作方法!!
ブッキングドットコムの紹介はここまでにして、つぎは本題のブッキングドットコムの操作のコツ、収益や稼働率が上がる方法についてお話します。
覚えなきゃ運営できない!?といっても、ここでお話するのは、ごく当たり前な4つの操作方法です。
- 予約管理
- コミッション
- 宿泊料の請求
- 料金・在庫管理
ブッキングドットコムで運営している方なら既に触ったことがあるものばかりだと思いますが、改めて確認していきましょう。
予約管理
まずは宿泊客様の予約状況やメッセージ対応をすることができる予約管理から見ていきましょう。
このページは主に、
- 予約状況の確認
- 支払い方法の登録(事前支払いの場合)
- ゲストの要望へのメッセージ対応
の3つのことをしたい場合です。
上のバーにある「予約管理」から見ることができます。
上の画像のようなページが出たら、(2)の日付からあなたが見たいゲストの宿泊日程に絞り込みましょう。
目当てのゲストを見つけたら、名前がリンクになっているのでクリックすることができます。
クリックすると以下の画面になります。
この画面で様々な操作を行うことが可能です。
右の「支払い」で事前決済に必要なクレジットカードの情報を登録することができますし、予約がノーショー(当日に予約したゲストが来ないこと)の場合は「ノーショーとして記録」することができます。
来なかったゲストをノーショーに記録することは非常に重要です。
何故なら予約が確定しているゲストが来なくても、記録しなければコミッション料(掲載手数料)を払わなければならないからです。
ブッキングドットコムの運営は、ゲストが来なかったなんて与り知れない話ですからね。
なので、きちんとホスト側が知らせる必要があるからです。
もしゲストが来なかった場合は必ずノーショーを記録しておきましょう。
また、ノーショーの他にページ下部にあるメッセージの対応も欠かせず行うようにしましょう。
ゲストのメッセージは灰色、あなたのメッセージは黒色で表示されます。
LINEと同じ形式なので、利用されている方ならば使いやすいと思います。
ゲストはこのメッセージを通じて、質問や要望を投げかけてきますので、出来る限り返答してあげてください。
それと、このやり取りは相手を安心して泊められるかどうかを見定める場でもあります。
もしゲストが怪しい言動を使ってきたら、思い切ってキャンセルするのも1つの手です。
民泊では事件も多く起きていますので、どうか安全な民泊運営を心がけてください。
コミッション
先ほど少し触れましたが、コミッション料はブッキングドットコムに払う掲載手数料のことです。
この料金はゲストの宿泊が発生した場合に払うことになります。
支払いは上の画像のように、
【ファイナンス】→【請求一覧】→【Booking.comからの請求】
からアクセスすることが可能です。
手数料は現地決済、事前決済とも12%になっておりますが、現地決済の場合ゲストが泊まりに来ないとノーショーの可能性が高くなり、売り上げる予定だったお金を不意にすることになってしまいますので、決済はクレジットカードで事前に行うことをオススメします。
話をコミッションに戻しましょう。
手数料の支払いは月末〆で、翌月3日ごろに請求書がきます。
そこから約2週間後の16日までに支払う必要があるのですが、実際の話、多少支払いが遅れても大丈夫です。
きちんと毎月支払っていけば、特にペナルティを受けることはありません。
しかし、いつペナルティが追加されるかも与り知れないところではあるので、出来る限り期日までにコミッション料を支払いましょう。
宿泊料の請求
次は逆にブッキングドットコム運営から支払われる事前決済で支払われた宿泊料についてです。
このお金があなたの売上であり、収益になります。
金額は、
【ファイナンス】→【請求一覧】→【Booking.comからの支払い】
にて、支払われる金額を確認することができますが、この時点ではまだあなたの口座には支払われていません。
ブッキングドットコムに支払ってもらうには、添付してある請求書のPDFをブッキングドットコムに送り返す必要があります。
既に利用を始めている方々なら知っていることだと思いますが、こちらには期限があり、期限を過ぎるとせっかくの売上が受け取れなくなってしまいますので、十分ご注意ください。
料金・在庫管理
最後にお話するのは、収益や稼働率に直接響く料金・在庫管理についてです。
上の画像の通り、
【料金・空室設定】→【カレンダー】
から設定できます。
とはいえ、ここの操作に関しては既にブッキングドットコムを利用している方であれば必ず触ったことがあると思うので、簡潔に説明していきます。
料金
料金はカレンダーにある金額をクリックすることで自由に金額を変えることができます。
しかし、自由とはいっても宿泊施設にはその周辺地域の相場がありますので、Airbnbやブッキングドットコムなどでリサーチしたうえで設定するようにしましょう。
もし料金をリサーチせずに設定した金額が低すぎる場合は、その地域の相場を大幅に下げることになりかねませんし、高すぎる場合でも他の宿に流れて稼働率が伸び悩んでしまう可能性があります。
なので、なるべく平均相場に沿う、あるいは少し高めくらいの料金に設定するように注意しましょう。
在庫
ブッキングドットコムにはAirbnbなどのバケーションレンタルサイトとは違い、施設ごとに「在庫」という項目があります。
これはホテル掲載を主としているOTAサイトの特徴です。
ホテルは構造上、複数の部屋を同時に管理する必要があるので、このような項目があるわけですね。
逆に民泊は1部屋・1棟カウントで管理するので、在庫の概念はあまりないのです。
しかし、在庫が0のままでは部屋の販売ができませんので、OTAサイトで民泊を掲載する場合は在庫を1にして稼働させましょう。
また、初期設定では全日付が売り止め(在庫が0)になっていますので、手動で販売する日の在庫を開ける必要があります。
すべての日にちが閉まってしまっているので、先の日も空けておかないと販売できていなかったという事態になりかねないので、十分ご注意ください。
料金設定の難点
ここまで料金・在庫設定のお話をしてきましたが、まだ1つお話していないことがあります。
それはブッキングドットコムの料金設定における1つの問題点です。
それは一括で複数の日にちを編集することができないということです。
在庫に関しては一括編集をして、一気に多くの在庫を空けることが可能なのですが、料金設定は1つ1つクリックして金額を入力していく必要があるのです。
1か月分の料金設定をやるにしてもかなり手間ですし、時間がかかってしまいます。
これはいつもお忙しい民泊ホストの方々にとってはかなりの負担だと思います。
なので、ブッキングドットコムを快適に利用するためにはこの問題点を解決する必要があります。
では、この問題点を解決する手段はあるのか。
答えはYESです。
次は料金設定をラクに行えて、しかも収益や稼働率のアップに繋がるコツをお話します。
売れてる物件オーナーが実践しているブッキングドットコムの2つの収益アップ術!!
さて、ブッキングドットコムの基本的な操作方法をお話してきましたが、その最中に「料金を一括編集できない」という問題がでてきました。
ここではその問題を解決し、かつ収益や稼働率を上げる方法を2つお教えします。
具体的には以下の2つです。
- プロモーションを使う
- サイトコントローラーで複数サイトを一括管理する
それぞれ順番にお話していきましょう。
疑似的に一括編集を実現!ブッキングドットコム内の「プロモーション」を有効的に使おう!
1つ目はブッキングドットコム内にある「プロモーション」を利用するという手段です。
プロモーションとは期間限定で参加できるキャンペーンのことで、設定すると料金の割引を行えます。
プロモーションには2種類あり、画像上のブッキングドットコム公式のプロモーションと画像下の自分で作るプロモーションを使うことが可能です。
公式はそのプロモーションで特集が組まれるため、それを目的としたゲストが集まりやすく、相対的に収益や稼働率も上がりやすくなる傾向にあります。
もし収益が物足りないという方は積極的に参加することをオススメします。
また、自分で作るプロモーションは料金の調整に非常に便利です。
1度お話した通り、料金設定を一括で編集することができないので、プロモーションを使う方が手間が省けます。
作り方も期間や割引%を入力するだけなのでカンタンに作成できます。ぜひ料金を安くしたい場合は利用してみてください。
サイトコントローラーで複数のサイトを管理する
サイトコントローラーとは、Airbnbやじゃらんなどの複数の宿泊予約サイトを一元管理することができる優れものです。
これにより、すべてのサイトでの料金・在庫が同期されますので、ブッキングドットコムで料金を設定する必要がなくなります。
比較的ラクなAirbnbなどで料金を変えればそのまま反映されますからね。
もちろん、在庫の方も反映されますのでブッキングドットコムの方で在庫を開ける必要もなくなります。
また、在庫が同期されることによってダブルブッキングを防ぐことができるほか、複数のサイトから予約が入ってくるようになるため、部屋が埋まりやすくなるのも大きな利点です。
部屋が埋まりやすくなるということは、収益も上がりやすくなるということは言うまでもないと思います。
ですが、サイトコントローラーはどちらかというと法人向けのものが多いので、個人で利用するとなると少し値が張ります。
お金に余裕があれば利用をオススメしますが、そうではないのであれば、サイトコントローラーを採用している運営代行業者に委託するのも1つの手です。
ご紹介した注意点や2つのコツを使って、ブッキングドットコムでの収益を最大化しよう!!
ここまで、ブッキングドットコムの基本的な操作方法、そしてサイトを使う際の料金設定や在庫管理のコツについてお話してきました。
要点をまとめると、
- ノーショーの場合は必ず記録してコミッション料を余分に払わないように気を付ける
- 料金設定や在庫管理に手間がかかるサイトなので、サイト内のプロモーションやサイトコントローラーを利用する
- プロモーションやサイトコントローラーを利用することによって、稼働率や収益の向上が狙える
この3つの要点は必ず押さえていって下さい。
これらを実践すれば、手間をかけずに収益を最大化することが可能です。
ぜひ試してみてください。
確かにAirbnbよりも使いづらい印象ですが、利用人口が並ぶほど多いということはそれほど魅力があるということです。
使いこなせばAirbnbに負けず劣らずのOTAサイトですので、収益や稼働率が思ったより上がっていなくても根気強く使い続けてみてください。